父の七回忌、亡き人が教えてくれること・・・

父が亡くなって6年が過ぎ、七回忌の法要を行いました


入院中の父が突然逝ってしまったのは、50年以上開業していた医院を閉院して1年半後

元気とは言えなかったけれど、死ぬなんて考えてもいなかった・・・


夜中に病院からの突然の呼び出し

医者だったら、それが何を意味するのか・・・、わかりすぎるくらいわかります

心臓マッサージをされている父の姿を遠くから眺めながら・・・

私はとても不思議な感覚に襲われました

いつもなら、あそこで白衣を着ているのが私なのに・・・


祖母の死に立ち会えなかった私は、初めて「患者の家族」という立場になって

涙も出ないくらい茫然としていました


誰も予想していなかった、父の死、

毎日病院に通っていた母が、その日に限って、夕食の食材が生モノだったので病院に寄らずに帰宅・・・


でも、人間の命なんてそんなものかもしれませんね


朝出かける時に、これでお別れ、なんて思っている人は誰もいないけど・・・

元気で帰宅できる、という保証もどこにもなくて・・・

もしかして、翌朝目が覚めないかもしれない・・・

だから私は、誰かと喧嘩や諍いをしたまま一日を終えたくない・・・、いつもそう思っています



そういえば、父が亡くなる数日前の日曜日

お見舞いに行った時に父がか弱い声で

「もう、美味いものも食べられないし、こうして天井を見て寝てるだけだ・・、生きているのも疲れるな、息をするのも面倒になる・・・

と言ってたことが今でも思い出されます

でもお父さん、だからと言って、そんなに突然、勝手に息をするのをやめるなんて・・・


でも、あなたらしいですね、

人一倍仕事をして、私たちを育ててくれて、趣味を楽しんで、美味しいものを食べて・・・

そのすべてができなくなった時、生きている意味を見いだせなくなったのかもしれませんね

それは父の美学で、もしかしてこれ以上家族に負担をかけたくない、なんて思ったのかも・・・

今なら、そう思えます・・・



そして、今年の七回忌

一周忌と三回忌は親戚が集まって、ホテルで法要と食事会をしたけれど

今年は自宅で、母と兄の家族と私と妹だけで父を偲びました

画像



お経をあげに来てくれた住職は私と同じ年

子供の頃はよく父の診察を受けていたけれど

先代の住職が亡くなって、後を継いでかなりの年数がたち、

すっかり住職としての貫録が出てきましたね~

毎月の月命日にも実家に来てくださっています


その日の法話の中で、

ある日ラジオから「おなかがへるうた」が流れてきた時のことを話してくださいました


「おなかがへるうた」

「どうしておなかがへるのかな 

けんかをするとへるのかな なかよししててもへるもんな

かあちゃん かあちゃん おなかとせなかがくっつくぞ」


という、あの童謡です


住職はこの歌詞を作った人はすごい、と思ったそうです

普通は、お腹がへるのは当たり前、としか思わないのに

その当たり前のことを、どうしてだろう???、と思うことはとても大事なこと・・、と

しかも、お腹がへるということは、まさしく生きているということ

というより、生きたい、という意志があるということ


人は、お腹がすくことは勿論、生きていることすら当たり前、と思っているけれど

それは当たり前のことではなくて、奇跡のようなもの

そして、死んでしまったら、当たり前のようにしていた事が、もう何もできなくなるのです



生前父は言っていました

「人は死んだら、何もなくなるんだ、燃えて灰になって終わりだぞ・・・」

だから、生きている時間を大切にしなさい・・、と言いたかったのでしょうね


亡くなった人は、生きていることの大切さを、身をもって教えてくれているのかもしれません

だから、法要は故人を偲ぶだけではなく

亡くなった人から、命の尊さを教えていただくために行うもの・・・

そんな気がします



父の出棺の時、

「お父さん バイバイ・・・」 と、泣きながら棺の中の父に手を振っていた妹の後ろ姿を見ていたら

「おう、バイバイ、またな。 お前たちみんな仲良くするんだぞ」 と父の声が聞こえたような気がして・・・

やっぱり家族は仲良くしなきゃあ・・・




そして、法話が終わり、みんなで雑談の時間

突然住職が 「AERA読みましたよ~、ビックリしました~」・・・、と

え~、私がAERAの取材を受けたことは、住職にはお伝えしていなかったはずなのに・・・

「実は僕も山下達郎の大ファンで、いつもコンサートに行ってるんです!!」、とバッグから達郎さまのキーホルダーを出して・・・

住職は、達郎さま特集を読むためにAERAを買って、私が出ていてビックリ!!って感じで

お互いにビックリです~

それにしても、何も言われなくても、達郎さまの記事を読むためにAERAを買うなんて、これはただ者じゃないファン

住職!!おみそれしました~


でも、なんだか嬉しかったなぁ・・・

私はお寺巡りや、説法を聞くのが好きで、達郎さまも大好き!!

住職と趣味が合うかも・・、なんて・・・、医者とお坊さんですけど・・・

やっぱり同じ年代、ってことですねぇ


そんなこんなで、父との思い出話や昔の医院の話、私たちの子供の頃の話・・・、思い出話は尽きないけれど

時間も過ぎたので、住職をお見送りして・・・



ということで、家族の食事会はお父さんが大好きだったフレンチディナー

お父さん、ごめんなさい、私たちだけでフレンチ食べちゃいますけど・・・

もし食べたかったら、一緒についてきてもイイですよ~



つづく・・・

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この記事へのコメント

ロニー
2012年12月07日 22:54
ほのぼのさんこんばんは。

家族を亡くすことは辛いことですね。
私は二年前の年末、急性心不全で父親を亡くしました。
その後を追うように母親を癌で去年亡くしました。

人の命は本当にはかないものです。

残された家族にとって出来ることは、生きる事。

当たり前の事ですが。


太朗冠者
2012年12月08日 04:39
無数の縁に生かされているよ~
(^o^)/
ポンコツ爺yasu
2012年12月08日 13:09
私も仕事柄何人かお見送りしてきましたが、
皆さんもっと生きたいと願っていたと信じてます!

命は本当に尊いものです

思い出は何時までも心に残して…
今を大切に生きて行きましょう!(^^)!
ほのぼの
2012年12月08日 22:22
ロニーさんコメントありがとうございます
ご両親を亡くされたばかりなんですね
寂しいですね。
私は父が亡くなって1ヶ月くらいは毎日泣いてばかりいて、一周忌の法要の時もずっと泣いていました
でも、三回忌には笑って思い出話ができるようになり、今では毎日父に守られているような気がして・・・
何か迷った時は、お父さんならきっとこう言うだろうなぁ・・・、なんて、いつも父を思い出しています

時の流れはすごいです・・・。
ロニーさんも、きっともうすぐ思い出だけに包まれる日が来ると思います
ほのぼの
2012年12月08日 22:28
太郎冠者さんコメントありがとうございます
そうですね、自分ひとりの力で生きているなんていうのは、思い上がりですよね。
近くで遠くで見守ってくれている人々や、沢山の教えを残してくれた亡き人々・・・、そんな多くの縁に生かされているのかもしれませんね
日々感謝・・、です
ほのぼの
2012年12月08日 22:42
ポンコツ爺YASUさんコメントありがとうございます
私も多くの方をお送りしました
亡くなった方は勿論無念だったと思いますが、ご家族の悲しみを見ているのも本当に辛かったです

残されたものの務めは、亡くなった人のことを決して忘れずに、そして今を大切に生きていく、という事ですね
にゃろめ
2012年12月16日 13:55
心温まる文章で、娘さんがこれだけ思っているということは、きっと生前にお父様が、ほのぼの先生に愛情をいっぱい注いでいたのだろうと思います。
それにしてもお父様は50年開業をされていたのはすごいですね。開業すると、単調な毎日なので、それをそんなに長い期間続けていらっしゃったのは素晴らしいことです。
ほのぼの先生もAERAの取材を受けるなんてすごい!!
お父様もきっと喜んでいると思います!
ほのぼの
2012年12月16日 23:17
にゃろめさんコメントありがとうございます
父は札幌近郊の小さな町で単身開業をしていました。
母はレセプトのときには医院に行っていたので、私たち兄妹は祖母と一緒、父は週末だけ札幌に帰ってくる、という生活でした
休みの日も父と遊んだ記憶はあまりなくて、疲れた父を休ませてあげなさい、という母の言いつけで、私たちはいつも兄妹や友達と遊んでいました。
いっぱい愛情を注がれた、という記憶はないのですが、何も言わずにいつも見守ってくれていたような気がします

父が教えてくれたのは、要領良く生きようと思わないで、地道に生きなさい、ということでしょうか・・・。
父の生きざまが、そう言っていたような気がします

AERAの取材も、地道に綴っていたブログがライターさんの目にとまっただけで・・・
良いことも悪いことも、いつどこで誰が見ているか分からない・・、ということですね
父の喜んでいる顔が目に浮かびます

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